手ぬぐいは日本に昔からあるもので、タオルが吸水性や肌触りを重視して、
多少なりとも起毛させた織り方をしているのに対し、手ぬぐいは平織りとなっています。
素材はどちらも同じ木綿です。
吸水性や肌触りはタオルに比べて劣っているわけですが、それは必ずしも欠点ではなく、
使い方によっては利点にもなっています。
つまり、乾きやすい、かさばらない、ということに繋がっているわけです。
濡れても夏場ならすぐに乾きますし、折りたたんで収納するときにはコンパクトさが分かります。
手ぬぐいの長さですが、とくに規格として決まっているわけではないものの、
ほぼ90cm~100cmであることが普通です。
もともとは、着物と同じく、一反(約12m)の布地から裁断されて作られていたのですが、
何本に裁断するかがとくに決まっていなかったうえに、そもそも単位となる一反の長さもまちまちであったために、
このような状況になっています。
だいたい、関東ではやや長め、関西ではやや短めであることが多いようです。
一般的なフェイスタオルは80cm~90cm程度であることが多いですから、
それよりは少し長めということができます。
ちなみに幅はどちらも35cm前後です。若干長さの違いはあるものの、洋の東西を問わず、
ほぼ同じサイズになっているというのはなかなか興味深いものがあります。
だいたい、これくらいのサイズが私たちにとっていろいろな場面で使いやすいものだった、ということなのでしょう。